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人材の上海離れ——孔雀の「戻り」

  「孔雀東南飛※」は数年前から耳慣れている言葉だが、現在ネット上では孔雀の北西部(内陸部)への「戻り」が盛んに謳われている。これは近頃社会に現れた新しい傾向――人材の逆流、つまり大都市に就業する地元以外の人が、しばらく働いた後、留まることなくそこを離れることを表している。上海は中国最大の商業及び金融の中心として、同様に人材の逆流現象が現れている。人材はどうしてチャンスに満ち溢れたにぎやかな大都市の生活を棄てて、上海を離れてしまうのだろうか。
  ※「孔雀東南飛」…中国で最初の長編叙事詩。2009年2月に中央電視台でドラマ放映が予定されている名作。
  サーチナ総合研究所jp.searchina.com.cn)では、2008年7月にこの現象に対するアンケート調査を行った。対象は、20-36歳で非上海戸籍の、上海で働いて1年以上の人で、321件の有効回答を得た。調査は、上海に来た理由、離れる理由、離れた人材層と離れた後の行き先に分けて聞いている。
1、上海に来た最も大きな理由——仕事のチャンスが強力な磁石に
 
  調査対象のうち、64%の人が上海に来た理由を仕事のチャンスが多いからだと回答した。上海に大量の仕事チャンスがあることが人材の強力な磁石となっているようだ。また、上海での仕事は挑戦的、情熱的だという回答が続いたことから、経済の発展に従い、当然の如く社会競争がますます激しくなり、求職ストレスもだんだんと大きくなる一方で、自身の追求も絶えず高まっていることが垣間見える。上海は政治や経済などにおいての優位性から、各方面の人材を必要としており、この社会が提供している就職チャンスは他の都市とは比較できないものである。
2、上海を離れる理由——住宅問題が最も大きな障碍物
  近年上海の経済は絶えず発展しており、全国各地の人材が上海に流れているが、上海の限りある住宅資源では増加の一途をたどる住宅ニーズを満足できない。特に不動産の転売を目的とした組織の影響で、上海人の不動産購入能力が下降している。当然、外来人にとってはさらに難しいものとなっている。
  サーチナ総合研究所の調査では、上海に仕事に来た人の39%が最終的には上海を離れると回答している。彼らが定住しない理由はそれぞれだが、最も大きな理由は住宅が買えないことである。中国古来の伝統は各世帯が住居を1つ構えることであるが、上海の不動産価格は大部分の人にとって負担できない価格となってしまっており、不動産価格の高騰が人材の上海離れの促進剤となっている。第2の理由は家族、つまり両親や配偶者を理由とするもので、多くの人が上海に来たものの、自身の仕事が発展すると同時に両親が高齢になり、現代の一人っ子政策の影響もあって、両親を扶養するために上海を離れる人は少なくない。また単身赴任や子供の教育問題を理由に上海を離れる人も少なくない。
3、逆流者に影響を与えるポイントの分析———上海の居住年数と人材逆流の関係
  上のグラフのとおり、上海の居住年数が長くなるにつれ、上海で定住する人が増加している傾向が見られる。上海に来て1~3年の人は、上海に来て間もないことから給与レベルも低く、生活環境にもまだ適応しておらず、生活や仕事ストレスなどから上海を離れる可能性が最も高くなっている。3~5年の人は、すでに上海の生活に適応して収入も上がっているが、年齢も上がっていることから、不動産や家庭のストレスが高くなり、他の原因も重なって、4割弱の人が上海を離れることを選択している。上海の居住が5年以上の人では、生活や仕事において、さらに上海の生活に適応しており、収入は普通のレベルより高く、上海を離れると回答した割合も少なく、上海で定住する可能性が最も高い層となっている。
4、人材逆流の行方――やはり故郷が美しい
  多くの人が上海を離れることを選んでいるが、彼らは最終的に、どこに定住するつもりなのだろうか。
  上海を離れる人たちが最も多く選択したのは自分の故郷だった。長期間家を離れた者にとって、故郷は強い親しみや帰属感がある場所であることがその理由だろう。また大部分の人が故郷に近い大中都市を選んでいるが、しばらく上海に居住し、都市生活の雰囲気に慣れており、故郷と大都市のバランスを取った選択だと言えよう。

  上海という国際都市には、毎日のように多くの人材が訪れ、仕事を捜している。しかし、不動産価格や家庭の理由により4割近くの人は最終的に上海に定住しておらず、人材逆流現象が確かに存在している。上海での居住期間がより長く、学歴や収入が一般よりやや高い人たちは上海の定住率が比較的高いが、逆に居住期間が短く、学歴や収入がやや低い人に関しては、上海を離れる割合が高く、その多くが自分の故郷や、故郷に近い大中都市に戻って定住している。

  過去、多くの人たちが上海の外資企業や高待遇のために、上海に来たことは否定できない。しかし、大学卒業生の数が年々増加し、多くの大卒生が大都市を就職の目標にしたことで、北京、上海、広州、深センなどの大都市では新卒の需給バランスが崩れ、大卒生全体の待遇レベルが低下するという現象が起こっている。また、中国全体の経済が持続的に発展していることで、一部の中小都市でもそのスピードが加速し、待遇が徐々に上がってきている。このような都市は就職のチャンスが多いだけでなく、求職者に大きな発展空間を提供しており、将来的な待遇上昇空間も大きく、やがて人材の向かう先となると思われる。要するに、人材逆流は経済発展の趨勢であり、地域差が減少した必然の結果であり、今後豊富な仕事経験と生存能力備えた人材が積極的に故郷に戻り、自由な発展空間を探すのは当然の成り行きとなろう。
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